まずは、取り扱う前にしっかり手指を石鹸などを用いて洗浄しましょう。手を清潔なタオルで拭いてからコンタクトを取扱って下さい。タオルの繊維が付着すると装用したときに異物感が強くなることがあるので、注意して下さい。
保存ケースは、毎日洗浄し、自然乾燥させてください。ケースの汚れが感染源になることも多いです。
保存液は毎日交換しましょう。
◎ ハードコンタクト
1液つけ置きタイプ
1本で洗浄・保存・タンパク除去ができるタイプです。
2液つけ置きタイプ
洗浄・保存液とタンパク分解酵素が2本にわかれたタイプです。
※装用しているハードコンタクトレンズによっても異なります。
また目にあったものを使用すべきですので、ご相談ください。
◎ ソフトコンタクト
MPS(マルチパーパスソリューション)
1本で、洗浄・すすぎ・保存・消毒を行うタイプです。
過酸化水素タイプ
専用ケースにソフトコンタクトを入れ、過酸化水素を入れて洗浄・消毒を
行うタイプです。過酸化水素の消毒効果は高く、最近はこちらが推奨され
るようになってきました。しかし、中和せずに液が目に入ると強い痛みや刺激
が生じますので、必ず中和して使用して下さい。製品によって、中和方法
や時間が異なりますので、ご注意下さい。
角膜内皮細胞のお話
コンタクトレンズの検診には角膜内皮細胞測定が必要になります。1年毎で施行している眼科が多いと思われます。これは、検診料に含まれますので、いつもの検査以上に、患者様の医療費に負担がかかる検査ではありません。
角膜内皮細胞とは...
角膜の裏側の細胞のことで、角膜を透明に保つのに非常に重要な細胞です。内皮は出生直後は、5000/mm²程度あり、成人では3000~3500/mm²、老人であれば2500/mm²ぐらいです。一部の細胞が障害されると、隣接する細胞が代償性に膨らみ、細胞数が減少します。これは、年齢と共に減少し、二度と再生しない細胞です。
長期にわたる長時間のコンタクト装用は、内皮の形態を変化させ、慢性的な酸素不足が原因と言われています。内皮は減少しても自覚症状はありません。
将来、誰しもが白内障になります。この時に、正常な内皮がなければ、白内障の手術を受けられない場合も出てきます。1500/mm²以下になるような事があれば、コンタクトの中止を考えた方が良いと思われます。